日本農業における国境調整の特質と問題 2
アメリカがウェーバーを中心に、またECが可変課徴金を軸に農業の国境調整を行なってきたのと比べて、日本のそれはかなり異なっています。
これらの国々では、さまざまな問題はあるにせよ、ガット・ルールとの形式的整合性を図ろうとする努力が一応はなされてきたのです。
それでは日本ではなぜそうなっていないのでしょうか?
・・・これにはいくつかの理由が考えられます。
まず、基本的な要因としては、日本農業の零細性・弱体性という点があります。
農業経営の規模が零細でコスト高の日本農業では、関税という通常の調整手段だけではとうてい海外からの競争に太刀打ちできず、直接の数量規制にたよらざるをえなかったのです。