残存輸入制限問題 2
いずれも国境において厳重な数量規制を加えることによって、海外からの影響を完全に遮断し、市場原理を否定しているからです。
そのことは内外価格差・自給率・国境調整形態の三者の相関をみれば明らかでしょう。
国家貿易品目だからといって、とくに他に比べて内外価格差が開いているわけでもなければ、自給率が高いわけでもありません。
国家貿易品目も、残存輸入制限品目もほぼ同じように内外価格差・自給率が分散しているのです。
両者の差は形式的な制度面にあります。
ガット上の合法・非合法を別にすれば、注目されるのは次の二点です。
第一に、残存輸入制限品目の多くは国内の農産物価格政策を欠いており、したがってまた輸入数量をきめるための明確なルールを欠いています。
それは行政による裁量余地の大きい、いわゆる行政指導として行なわれ、それゆえにまたさまざまな暖昧さが残ることになります。