古代美術 3
コップ型、紅茶茶碗型、高杯、浅い杯など多様であって、いずれも輪郭は鋭く、内曲面と外曲面とが対立しています。
クレタ的な流動形ではなく頸部、腹部、脚部などが判然と区別できます。
また把手が出土しました。
そのなかの逸品がこれです。
脚部のほとんど気付かぬように低く、です。
海中に広げられた豪華な絵巻物のようです。
本の脚を伸ばして悠々とわが物顔に泳いでいます。
海底にあるのはサンゴです。
タコの雄姿はクレタのタコの壷を思わすほどに新鮮で自由で生気にみちています。
それでこの杯はクレタ製だとの説もあります。
少なくともクレタエ人の作でしょうが。
なお、紐状よりも扁平なリボン状が好まれています。
これらの杯には無文のもの、打出し文のあるもの、象嵌をほどこしたものがあります。
無装飾といっても形はスマートであり、時には頸部に綱状模様を打出したり、把手に犬の頭とかタカを付けたりしています。